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絵画作品といっても遜色のない
石川県で受け継がれる加賀友禅

日本画は、世界的にみても繊細で優雅な古典芸術です。構図や色使いのみならず、ぼかしやかすれなど、日本独特の幽玄の美も加わるため、何とも奥が深く幻想的です。その点織物の美しさについては、染や織りの世界となるため、そこまでの世界は伴いません。

ですが、加賀友禅は違います。織物に描く絵画といっても過言ではない友禅の中でも、特に色鮮やかで緻密な技術となっています。絵柄の面だけ見れば、それこそ日本画作品と見間違えるほどです。つまり、加賀友禅の着物を着れば、日本の誇る美しい古典絵画をそのまま身にまとうような贅沢感に包まれるということです。他の織物工芸とも、一線を画す存在感です。

そんな加賀友禅を支えているのが、基本となっている5つの色です。加賀五彩と称されており、藍・臙脂・黄土・草・古代紫の5つから成ります。いずれも原色ではなく、日本的な繊細で奥深みのある色味に他なりません。これらを組み合わせ、そして絶妙なぼかしやグラデーションを施すことで、加賀友禅ならではの世界が表現されます。

もちろん、簡単に再現できる技術でもありません。それこそ、計12にも及ぶ工程を経て、はじめて完成されます。主には、図案作成や下絵に始まり、糊置き・彩色・中埋め・地染めなどと続きます。いずれも熟練の経験と腕がなければ理想の仕上がりには至れません。

絵画芸術にも近いことから、種類については無限にあるといっても過言でありません。作家次第、アイデア次第でいくらでも生み出せます。ですがその価値については、やはり巨匠クラスと趣味レベルでは雲泥の差があります。あらゆる作品を見比べて、お気に入りを見つけてください。

加賀友禅のおこりは、およそ500年前に遡ります。当時石川県加賀で使われていた染め技法、梅染がもととなっているそうです。以後17世紀中ごろに入ると、色絵や色絵紋の技法が広がり始め、徐々に豊かな模様を取り入れた加賀友禅が確立されていきます。石川県加賀国の歴史に培われた、由緒正しい工芸といえるでしょう。

石川県で作られる2種の素材感が
楽しめる伝統的工芸、牛首紬

牛首紬と聞くと、少し縁起の悪い印象を受けるかもしれません。ですが実際は、独特の地風をもつ落ち着きある魅力的な織物なので、安心してください。また名前の由来についても、当時の地名が影響しているためなので、心配はいりません。昭和63年には伝統的工芸品にも指定された、堂々の銘品に他なりません。

特徴は、紬織物と絹織物、2つの特徴を備えている点にあります。いずれも絹素材ですが、風合いが異なる技法であるため、特徴が共存するのは珍しいです。牛首紬でしか味わえない風合いを楽しめるので、織物が好きな人はまず注目しておいて損はないでしょう。また実用性においても、高いレベルを秘めています。強く耐久性があり、また肌馴染みが良く、いち着衣としても優秀です。

製造工程は、絹の原料である繭の段階から開始されます。繭を煮て糸を紡ぎ、精錬をおこないます。そして染色や機掛けを経て、牛首紬だからこその風合いを作り上げていきます。石川県の豊かな自然をそのまま表現したようなやさしい色味のものが多いので、好みに左右されることなく、気兼ねなく着られそうです。

生産地は、石川県白山市です。牛首紬というインパクトある名称とは一見関連が薄いような美しい地名ですが、実はそうでもありません。白山市の白山の麓には、白峰村という村があります。そしてこの村の旧名こそが、牛首村であったのです。牛首村で生まれた紬だからこその、牛首紬というわけです。

牛首紬誕生のきっかけは、かつて戦で敗れた源氏の落人が牛首村に逃れて山城を構えた際、同行していた妻たちが織物技術に長けていたためでした。その技術をもともと村に住んでいた人に伝えることで、さらに織物文化が広まり、牛首村特有の織物、牛首紬が誕生していったそうです。

またもともと、牛首村は農業が盛んな土地でもありました。現地自体は豪雪地帯なので農作に適しませんが、数キロ離れた場所で小屋を構える出作りという形態が根付いていたのです。そしてそのひとつには、養蚕業も含まれていました。源氏の落人の妻が伝えた織物技術、そして現地の養蚕が合わさったことにより、今日に至るまでの大きな発展を遂げたのです。

緻密で優美な装飾技法、
石川県の加賀繍

石川県は、古くから文化や学問の奨励、保護に努めてきた地域です。石川県加賀に伝わる刺繍工芸である加賀繍もまた、そのひとつでした。加賀の金箔・加賀の友禅と並ぶ加賀の加繍いとして、加賀藩の歴代藩主に手厚く保護され、今日まで伝えられています。

加賀繍は、刺繍工芸の中でも緻密かつ荘厳な雰囲気が印象的です。細工のひとつひとつに古き良き日本の美が感じられてなりません。それもそのはず、加賀繍は仏教の布教が元となって伝えられた伝統であるためです。事実、仏前の打敷や僧侶の袈裟、仏の荘厳にもちいられるのが主となっています。

特徴としては、絹糸や金糸、銀糸を使って立体感のある図柄を浮かび上がらせる技法である点です。職人の腕が顕著に表れるため、「ひとつ限りのもの」として珍重されています。平面でありながら、まるで立体であるかのように魅せる技法は、何とも高級感が漂っています。

伝統技法ともなれば、貴重な文化ではあるものの、そこまで知名度は高くないかもしれません。ですが加賀繍に関しては、近年比較的高い注目度を得ています。というのも、人気大河ドラマにおいて大きく取り上げられたためです。主役級の人物が加賀繍にて陣羽織の繍いをしたというエピソードが、紹介されたのでした。そしてそれに伴い、加賀繍の協同組合において同様の陣羽織を復元するという試みがおこなわれたのです。復元された陣羽織の展示は大きな反響を呼び、石川県金沢市の資料館にも多くのファンが足を運んだそうです。

もともと、加賀繍は石川県の文化ではありませんでした。というのも、当時の加賀に仏教を伝えたのが、京都の人々であったためです。つまり、京都から伝承された刺繍技法を独自に発展させ、完成に至ったというわけです。

伝承当時の室町時代初期は仏具の装飾としての刺繍でしたが、江戸時代に入ると、前述のような陣羽織や持ち物の装飾にも使われるようになっていきました。代々文化を伝える加賀藩が守り伝えた品格漂う刺繍工芸、一見の価値ありです。

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