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静岡県浜松市の手織物、
ざざんざ織の歴史と特徴

浜松市は静岡県の西部に位置する政令指定都市です。人口・面積共に県内最大の都市で、およそ80万人の人が暮らしています。戦国時代の末期には徳川家康が居城とした浜松城や縄文時代後期の遺跡と見られる蜆塚遺跡などの歴史に関わる名所の他、楽器の街としても知られています。浜名湖や天竜川、遠州灘などの豊かな自然にも恵まれた場所です。お土産物にはうなぎをはじめとした浜名湖の海産物やミニハーモニカなどの楽器、三ヶ日みかんを使用したゼリーなどの菓子、ウナギのエキスを含んだお菓子などが人気です。

浜松市の工芸品の1つに「ざざんざ織」と呼ばれる織物があります。「ざざんざ」という変わった響きは松風の音から取られており、かつて足利義教が浜松の地を訪れたときに30本もの松がある光景を前にして「浜松の音はざざんざ」と歌を詠んだとされています。浜松を代表する織物となったざざんざ織ですが、その始まりは昭和4年に民芸運動に共鳴した1人の作家によって創意工夫を凝らされた手織物として完成されました。

ざざんざ織はいわゆる紬の織物ですが、他の織物との最大の違いは使う糸にあります。ざざんざ織で使用される糸は玉繭と呼ばれる1つの繭に2匹の蚕が入ったものから作られます。2匹の蚕が共同作業で作る繭は糸の太さにムラがあり、所々にふしができます。玉繭から取られた玉糸を数十本合わせて太い糸にして織り上げます。染料には草木が使われ、落ち着いたあたたかい色合いを出します。織も近代的なものは一切使わず、昔ながらの手機手織り(てばたており)によって熟練した職人さんの手で手間をかけて織られていきます。

ざざんざ織の織物の特徴は、玉糸を使うことによって表現できる独特のしなやかさとツヤにあります。それは使い込むうちに手に馴染んでいき、豊かな風合いをかもし出してくれます。着物の反物を織るだけでなく、現在ではネクタイや財布といった小物も取り扱っており、手織りならではのぬくもりや上質な質感を楽しむことができます。

繊維の街で生まれた
遠州織物の特徴とは

静岡県西部の遠州地方は現在でもものづくりが盛んな地域として二輪・四輪自動車や楽器など様々な産業が発展してきました。その中の1つに織物も含まれます。遠州地方は東京を中心とする関東圏と大阪・京都を中心とする関西圏のちょうど中央に位置する立地の良さに加えて、天竜川の豊かな水資源、安定した気候に恵まれていたことから江戸時代には綿花の栽培地として知られていました。そして綿花を作っていた農家が自分たちの使う反物を生産しはじめると、やがてそれらも市場に出回るようになります。こうして手織りの遠州織物が誕生しました。

その後明治、昭和と機械による織物の生産が盛んになっていき、生産量は格段に増えていきます。やがて遠州は全国有数の織物の産地として発展していきます。近年では衣類をはじめとした製品の多くは海外から輸入された安価な大量生産品が出回っており、国内の繊維産業は大きなダメージを受けました。しかし遠州織物は大量生産品では実現できない高い品質の商品を作ることにこだわり、現在では日本国内だけでなく、海外からも評価されています。

遠州織物を織っている織機は「シャトル織機」と呼ばれるものです。シャトルとは経糸(たていと)の間を往復して緯糸(よこいと)を通す役割を持っています。現在大量生産されている織物の多くはシャトルを使わずにコンピューター制御で織られていくシャトルレス織機によるものです。シャトルレス織機で作る生地はツルツルとした表面が特徴ですが、シャトル織機はゆっくりとシャトルが行き来するため表面にふっくらとした独特の風合いが生まれます。また、シャトル織機で織られた生地は耐久性も高いところが特長です。

現在では普段着にカジュアルに着こなせ、やわらかい手触りが特長のシャツやジャケット、小物などが人気を集めています。高密度で独特なデコボコとした手触りと高い耐久性はベーシックな中にも上質さを含んでおり、遠州織物は多くの人に支持されています。

静岡県浜松市で作られる
浜松注染染めの美しさ

夏になるとお祭や花火の時に浴衣を着て歩きたくなるものです。最近では色や柄をプリントされた生地で作られた安価な浴衣も多く出回っていますが、昔ながらの技法で丁寧に作られた浴衣は趣があります。静岡県浜松市は日本国内の浴衣の取扱量の約半数を占めている街です。その中でも職人さんの熟練した技術によって色を染める浜松注染染めと呼ばれる技法があります。

浜松で浴衣の生産が本格的に栄え始めたのは大正時代に入ってからでした。それまで浴衣の生産は大阪と東京で主に行われていましたが、関東大震災をきっかけに首都圏にいた職人が新たな場所を求めて浜松へと移ってきたそうです。静岡県の遠州地方は天竜川や浜名湖といった水源に恵まれており、また風も強いことから染め物をするには適した地だったことが理由のようです。

浜松注染染めの「注染」と呼ばれる技法は日本にしかない独特のもので、染料を柄の部分に注ぎながら染めていくことから注染と呼ばれるようになったそうです。染め方は、生地に型紙を置いたら模様以外の部分に粘土やもち粉などを合わせた糊を塗っていきます。糊がついている部分には染料がしみ込まないので染まりません。こうして糊を塗った布を折り返し、また糊を塗っては重ねていきます。続いて注染台に生地を置き、「ヤカン」と呼ばれる道具で染料を注ぎます。注いだ染料を下からポンプで吸引して下にある生地まで染料が行き渡るようにします。次は生地をひっくり返してからもう一度同じ作業を行えば生地の裏表均一の濃さで色が入ります。染料と水の入ったヤカンを両手に持ち、絶妙なぼかし具合を入れるなど、職人による高い技術も必要とされます。生地が染まったら水で余分な糊と染料を落とし、脱水してから干します。

浜松注染染めの特徴は裏表が全く同じ色柄に染まるという点にあります。また、独特のにじみが出るのもプリントされた生地とは異なるやさしい風合いをかもします。手作業で作られるものだからこそ味わえる美しさが浜松注染染めの特長です。

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